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Zennとのお別れ

Zennとのお別れ

ここ数年、 Zenn でも時々投稿をしていたけど、いくつかの状況の変化が重なったこともあり、その運用をやめることにした。好きなコミュニティの一つだったので思い出を振り返る意味でも書き出してみる。

なにを、どこに、なぜ

自分が何かをPublicに書き出す先は、Zenn、このブログ、そしてBlueskyの3箇所。 自身の中での位置付けは次のようなイメージで運用をしていた。

サイト 中心的内容 どういうときに投稿するか 運用ポリシー
Zenn 技術、事実 技術的な取り組みの中で数時間以上時間を費やした技術的な引っ掛かりや試みがあったとき 役に立つことを念頭に置いて必要なら記事を維持・更新、記事読んだ結果として新たな誤解を生むことを避けるため
Blog 私、ストーリー 何か書きたい・話したい内容が自身の内に溜まったとき、まとまった作業などをしその結果をまとめたいとき マネタイズしない、外発的な動機づけで自身が書きたい内容が阻害されてしまうかもしれないため
Bluesky 私、コミュニケーションのフック 直接の友人に聞いてもらうほどではない、散逸的な思いや考えが浮かんだとき 一定期間ごとに投稿を消す(=Fleetingとして扱う)、長く必要なものはまとめることを促進するため、またプライバシーを保護するため

個人的にはこの切り分けはうまくいっていたように思っていた。 DITAのTask・Concept・Referenceという考え方や、ZettelkastenのFleetingからPermanentへの昇華サイクルともあっているような感じがして、我ながら気に入っていた。

小さな違和感の積み上げ

オーケー。考えは気に入っていたのに変えようとしている。なんでか。もちろんうまくいっていない部分があるからだし、あとは感覚として世の中の流れが変わってきているように感じているからなのだけど。いくつかある。

技術的な課題の解き方の変化

今までだったらStack Overflowに質問していた内容だけど、今はCoding Agentsに訊いている。今では周りはそういう人がほとんどだし、自身もそうなっている。

技術課題で困った時はここに行けばある、そういう状態にすることに自身も貢献がしたくて投稿していたけど、そもそも技術課題があったときにまずあそこにいく、という発想は今はあまりなさそうに体感している。

技術記事の書き方の変化

そもそも技術記事の書き方もだいぶ変わった。 的確な指示を与えれば人が書くよりもわかりやすく端的に、事実を中心に技術記事は書ける。

もしそこに、その人個人のコンテキストやストーリーがいらないなら、確かに生成AIを使って書く方が理にかなっていると思う。 そうは言っても公開前に内容をレビューするとかも必要で、だとしたら、なぜ書く必要があるのかなとか、ってなんだかそれは自分には意味のあるようには思えなかった。

中心的ユーザーの層との距離

そもそも自身が好んで使っている技術領域はZennではあまり求められていないように思った。(例えばBazel、ROS2、C++)

流行っているものが流行っている。流行りに乗っていない場合は(実際には見ている人はいるかもしれないけれど)ほぼ反響は得られない。言い換えると、あの場で求められていない。 書いている理由はそれが誰かのためになって、日本語でその情報が得られて、結果として楽になったり本当に進めたい箇所への到達の足がかりになったりすることだった。

けど、解き方も書き方も変わって、中心的なユーザーの層とも重ならない中で、その努力の方向性は正しくなさそうに見えた。

Zennのコミュニティとしての面白さに対する自身との距離

タグをフォローする機能はあるものの、ページにアクセスするとまず目に飛び込んでくるのは現在のZenn内での流行りの記事。 直近だとAI Agentをどのように使うか・使っているかの記事が多い。

流行っているものが如何に、どのように流行っているのか、を見るのにはわかりやすい場所になっているなと思う。ただ、それは自分が求めているものではなかった。

要するに

あるコミュニティがあって、そこと自身との間に距離ができたと感じるなら、それは去るのにちょうど良い時期ということ、かな。 これをZennに書くのかブログに書くのか。どっちでも書けそう。そういうものも度々あったので今後は当面、悩む余地もなさそうだ。

Zennから受けた刺激

Zennとの距離はできてしまったけれど、気に入ったところがあったから元々使い出していたし、その点を今でもすごいと思っているのでそこにも触れたい。

まず何より読みやすい。技術情報を共有する前提だからだけど、noteと比べてもコードなどが読みやすく(今は知らないけれど数年前は)Qiitaよりも洗練された見た目の印象だった。

そしてその上、書きやすい。MarkdownとGitHub連携に対応していて、しかも独自のCLIでプレビューも見れる。 noteやQiitaを使用していて困ったのは、手元で書いたものは管理したい、でも書いたものをそのまま貼っても見やすくならないから手を加えなければいけない、手を加えた状態のものを手元で管理するのは難しい、という苦労だった。

Zennではその点がとてもクリアになっていて、しかもGitHubにPushしたら記事がデプロイできるってすごいな、完璧だなと思った。

それから”エンジニアのための情報共有コミュニティ”と明確に示している点も良かった。 書き始める前に気になったのが、独自ドメイン対応しているかということ。 Zennは「していない」しする予定もないと言っていた。そして理由が、ここは情報共有のコミュニティだから、ということ。(=独自ドメインにすると情報のありかが散ってしまってコミュニティとして成立しない、という意図として解釈した)

もしかすると次のステップとして、noteがしているマネタイズ手法みたいに、独自ドメインは使えるけどnoteの同じ仕組み・アカウントの中で「いいね」した記事を管理できる、だから読む側は管理されているドメインをあまり意識しないで済む、というのができたかもしれない。 とはいえ、その理念がいいなと思って、使い始めた。

Zennの執筆環境が良かったこともあって、結果としてこのブログも移行を進めて、コードの読みやすいテーマを選ぶようにしたし、Markdownで書いたものを手元でプレビューできるようにしたし、管理リポジトリにPushしたら記事が手元で確認した内容のままデプロイされるという仕組みを作れた。 これはZennを使わないでいたら、ひょっとしたらやっていなかったかもしれない取り組みだなあと思う。

今までありがとう、Zenn。

というわけでお別れ

今読み返しても面白いと自分が思えた次の記事だけはリンクや語調の調整などだけした上でこのブログに再掲することにした。

他の記事は、賞味期限切れだったので供養。

ここで一つ、次のような好きなセリフがダークソウル(ゲーム)に出てくる。

Good-bye, then. Do stay safe. 1

今こそ言えるのは…… Good-bye, Zenn. Do stay safe. かな。